KILLER QUEEN

僕は不意な物音にとても弱いです。



今は大丈夫ですが多分７０代になると心臓発作で死ぬでしょう、絶対。



今でさえ心臓が痛くなりますもん。



僕の携帯のメール着信音は昔はポルノグラフィティの「アポロ」でした。




「僕らのう・・・」




「わっ！！！・・・・」




心臓が破裂しそうなので止めました。


やばい、急に高い音はダメなんです。


高い音の代名詞、防犯ブザーは「急」じゃなくてもダメです。



心臓が弾け飛びます。



だから僕はちょっと低めの音、SOUL'dOUTの「TONGUE TE TONGUE」にしました。





「TONGUE  TE  T・・・」





「かっ・・・！！！！」




低い音でもダメです、胸がキュッとなります。


恋愛感情的なアレじゃないく老化的なアレでキュッとなります。



多分、大きい音だからダメなんでしょうね。



しょうがないんでＱＵＥＥＮの「ＫＩＬＬＥＲ　ＱＵＥＥＮ」にしました。



あれは小さい音(？)からだんだんと大きくなっていくんで大丈夫でしょう。



僕はフレディの甘い歌声によってメールの着信を知るのです・・・♪





「Caviar and cigarettes♪」



おっ、いけるぞ。



「Well versed in etiquette　Extraordinarily nice♪」




いける、いける♪




「She's a Killer Queen


Gunpowder, gelatine



Dynamite with a laserbeaｍ



Guaranteed to blow your mind♪」









今度からこれにし

「Anytiiiiiiiiiiiiiiime!!!!!」


「ぁ、ぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」











その時―、

確かにその時・・・。

俺は死んだはずだったんだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　-END-